Vol. 4 – 台湾から見た現在の台湾
にゃも
台湾有事や国際情勢などについてはどうお考えですか？
齋藤さん
有事の定義にもよりますが、中国が台湾に乗り出してくることはあっても武力衝突は起きないと見ています。理由は大きく分けて二つあります。
にゃも
おぉ、その理由はよく聞かれるのでぜひ聞きたいです。
齋藤さん
1つ目は、習近平主席の動きを見る限り、孫子の兵法そのままで、「なるべく軍事衝突は起こさない」を貫いてます。西側諸国の挑発にも全然乗ってきません。この姿勢は変わらないと思います。
2つ目は、中国の過去の歴史を見る限り、中国は他国への領地拡大をしない、ということです。漢王朝も三国志の時代でも中国は国内で争いはしても、また周辺部族の反乱鎮圧などの武力行使はしても、その土地を国土化することはしてません。朝貢貿易で周辺国から貢物をさせて服属させれば良しというやり方をしてます。
にゃも
歴史的背景を見ると今後の動きがわかるということですね。
齋藤さん
台湾から中国に武力攻撃でもしない限り、中国から台湾に武力行使をすることはないですし、そして台湾から中国を攻める事もないと思います。
それよりも危ないのはむしろ日本の方で、日本有事は近い将来に起きる可能性が高いと思ってます。この日本有事が起きるであろうことも私が台湾移住を決めた理由の一つです。
にゃも
台湾有事ではなく、日本有事ですか！？
齋藤さん
そうですね。まずロシアが北から攻めてくると思います。来る時期は日本政府が財政破綻デフォルトした後です。日本国内が混乱してる際に乗じてくると思います。
北海道や沖縄などの地方自治体は国からの助成金などの税金が還流しなければ回りませんから、政府デフォルトしたら地方は動き止まりますので、これがロシアが日本に攻め込むタイミングです。
にゃも
それなら財政破綻後に中国は沖縄に攻め込まないのですか？
齋藤さん
攻め込まないです。習近平中国はガチ孫子の兵法なので武力で沖縄を攻め取ろうとはしないです。日本が財政破綻して沖縄が回らなくなった際に、沖縄側が地方債を発行して中国に購入してもらう、沖縄電力の株式を中国に購入してもらうとかすることで、沖縄の港湾施設の利用許可を出すとかすることで、中国は武力行使をしなくても沖縄の実質支配権を手に入れられます。ちなみにその際は中国傘下として沖縄改め琉球国となり朝貢貿易の形に移行するかもしれないかなと。
にゃも
そう言われると、そういう実質的に権力を握るのが中国式のような気もします。
齋藤さん
ちなみに、そもそも論として、私は「小市民にとって為政者が誰かはあまり関係ない、私と家族が安全に幸せに暮らせることが大事」という考えなので、世界中どこの国だろうが、何人だろうが、誰だろうが、私と家族が住みやすければ、どこでも良くて、それこそが良地であると思ってます。そして、その点において台湾は住みやすいと思ってます。
にゃも
確かに仰る通りですね。インタビューをこれで終えようと思いますが、最後に一言どうぞ。
齋藤さん
私が台湾移住を決めたのは、10年以上前で、当時は1台湾ドル=2.5円～3円くらいで、来たばかりの頃、当時、日本で得ていた年収と、台湾に来たばかりの収入で、比べたら、収入は1/5以下になりました。
にゃも
確かに私も7年前に移住した時は、日本と台湾の物価の差や給与の差を感じたものです。
齋藤さん
しかし、私は長期的には、台湾で精神的にも数値的にも逆転できると踏んで、それで台湾に来て、移住時は月給3万元以下から始めましたけど、親が決めたレールでもない、社会が決めたレールでもない、勝手に自分が決めたレールを、やりたいようにやる、でやって、何年もかかったけど、今では円安も手伝って当時の日本のサラリーマン時代の収入もいくらか超えられました。
日本で働いていた頃は満員電車に揺られてあくせく疲れてましたけど、今は職場まで徒歩5分のプール付きマンションに住んで働いてるんで、生活ライフクオリティとしては日本にいた頃より良いです。
にゃも
仰るようにクオリティオブライフで言うと、日本より台湾の方がいいなと思う場面は増えましたね。
齋藤さん
今は当時と違い、円安も進んでてるし、ますます収入差もなくなる状況ですし、台湾でやってみたい、自分の考えるレールに台湾がありそうなら台湾に挑戦すべきだと思います。
そして、それを実行するのであればぜひ長期視点でどの国に住むのか考えた上で実行に移すのを心からおすすめします。日本から海外移住を考えている人で、この記事を読んで台湾に移住する人が増えたら嬉しいですね。
