ことの発端はこのツイート。
台湾の親戚一同にご飯を奢ったのだが、誰からもありがとうと言われずに流石に一言。
「ありがとうくらい言うべきなんじゃない?」
回答
「家族だから助け合うのは当たり前。ありがとうは言わない」
文化の壁って大変だなー🙄
— にゃも@台湾住み🇹🇼海外に出る人全力応援📣 (@Shohei192) 2018年11月13日
恐らく日本人的な目線はこんな感じです。
ええっ…それは残念なカルチャーショックだなぁ…🤯
親しき仲にも礼儀ありって諺教えてあげてー😂
助け合うのは当たり前、って、奢る方が言う台詞ならわかるけどw— ZICCO🌏旅と語学を愛するアラサー (@ziccommune) 2018年11月13日
※ZICCOちゃん例にあげちゃってごめんね。
だけど、この考え方で成り立たないのが台湾という国です。
そこで@Yujiさんがおすすめしてくれた本をもとにこれを紐解いていきましょう。
この本はオススメですよー!中国ベースなのでもしかしたら全部は当てはまらないかもですが。だいたいは同じだと思います。 pic.twitter.com/siEXhvEm1G
— Yuji🇯🇵日本の文化『駄菓子』を海外へ販売 (@YujiInami) 2018年11月13日
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中国では親しきなかにも面子有り
食事会では基本的に「割り勘」にしないことが中国人の習慣です。「食事代は割り勘にしましょう」と言うことは、食事会を企画したホスト役の面子を潰すことになります。食事会に誘った友達にその代金を払わせようとはしません。ホスト役が全額を払うのです。
中国人の面子より引用※以下引用部分は全て上記の著書からの引用です。
「面子」に対するこだわりは、日本人が想像する以上です。面子を潰す行為は絶対に避けるべきです。日本語には「親しき仲にも礼儀あり」という事が場あります。これを「親しき仲にも面子あり」と置き換えてみましょう。
面子にかけてお礼を言わない中国人
お礼を言うことは「催促」であり、「はしたないこと」と受け取られる。中国で「昨日はご馳走様でした」と改めてお礼を言うことは、「また私にご馳走してください」という「催促」の意味になります。「また私にご馳走してくださいね」という「おねだり」の意味なのです。
ということで、この事実を紐解いて見ると、ぼくが奢るのは当たり前であって、お礼を言わないのは、催促をしないためだったということになる。
これで全て納得・・・・
・・・。
できるかぁーーーーーーーーー!!!
というのが本書を読んだ日本人の回答ですw
わーかーりーまーすー!!!
家族だから当たり前的な論理に「え???」ってなる感じ!!!親しき仲にも礼儀ありとか、兄弟は他人の始まりとかいう日本とはちがうんだなー。と。
台湾はむしろ皆誰かに奢りたい文化だと聞いたこともあるなー。 https://t.co/YxqFtCYjd5— satomi@mainichi-la (@satomi_LA) 2018年11月14日
谢谢って、ありがとうという意味だけど謝っている、申し訳ない、という意味も少し入っているので低姿勢すぎて友達や家族の間では使わなかったりします。距離が遠くなるそうです。
— えびちん (@cairns_au) 2018年11月14日
「奢られる」こと自体が「あなたにいい格好させてあげてる」という感情がある文化やと思う。
あと「お金あるなら家族に奢るべき」「家族に奢るお金ない=出世してない」という考えの人は多い。 https://t.co/j8SPlmxqOl— そら🇲🇴 ~NEET life~ (@cheongskywing) 2018年11月13日
中国語で「見外」という言葉があって、まー大体「気使う」という意味かな
「ありがとう」って言われたら逆に気使ってくれてるのかなって勘違いされ、親しみたくない距離感を作ってると感じるのが中華圏らしい
文化の「壁」実に面白いね
俺は「ありがとう」ぐらい言っちゃうけどな笑
— ⭐️ROY⭐️ 永住権欲しい留学生 🙇🏻♂️ (@TheRoyRee) 2018年11月13日
台湾人は台湾人で一括りするのが日本人よりも難しい
台湾は、歴史的な背景もあり(ここでは割愛します)、「日本人」よりも「台湾人」と一括りするのは難しいです。
例えば、日本でも違いがあると思いますが、
- 都市と農村
- 業界や職業
- 学歴や所得差
- 置かれている環境
によって一人ひとりの個性や考え方に大きな違いがあります。
例えばこのツイート
このマンションのエレベーターで你好言ってくれる可能性40%、バイバーイが60%、晩安(おやすみ)が10%
言う人も居たり、言わない人が居たり、言っても無視する人もいたり、ルールがわからなくて悶々とするワタシはニホンジンだなぁー・・・と、思う。
— にゃも@台湾住み🇹🇼海外に出る人全力応援📣 (@Shohei192) 2018年11月14日
それが台北になるとバイバイ率は10%ほどになるわよ
わたくしは言葉は発せず皆さんに会えば軽い会釈してるけど向こうはほぼ無視w
1階の警備員だけ大声で名前言って挨拶してくれるけどもwww— 台湾にゃんこ (@taiwannyanko) 2018年11月14日
ぼくが住んでいるところは高所得者が多い都市部のマンションです。
ちなみに嫁の故郷に帰りますと、外でおはようと挨拶しても不思議な顔をされて無視されるケースがほとんどでした。
例えば、以下の図は中国のことですが、台湾や日本にも当てはまることでしょう。だけど、台湾の方があきらかにこのフィルターによる違いが顕著です。
その他の中国でのタブー(台湾でもほとんどあてはまる)
- 中国人に時計を贈ってはいけない
- 中国人に冷めた食事を出してはいけない
- 乾杯と言ったら、グラスのお酒を全部飲み切らないといけない
- 出された料理は残さないといけない
- 緑の帽子を被ることはタブー
①時計を送るという中国語は「送鐘」と言います。これは「死者を送る」という意味の「送終」と同じ発音のため
②台湾は猫舌だからなのか冷めたご飯がよく出てきますw
中国では絶対許されないハズなのに・・・。
※オーストラリアの高級日本食料理点では中国人VIPには熱々のスープを出すように厳しく注意されました。
③若い子たちと飲んだりしてもこの文化は消えているように思います。40歳以上の人たちの間では現役の文化です。
④出された料理を全部食べてしまうと、相手の「面子」を潰すことになります。ゲストが食べきれないほどたくさんの料理でおもてなしをしたというホストの「面子」です。
⑤浮気をしている女性の旦那さんが、泊まり込みで働きに行く時に緑の帽子を被らせたというのが始まり。浮気相手は家で旦那が出るのを待っていて、緑の帽子を被っているのを確認して入ったという。
台湾・中国の文化。自分のこと以上に仲間を助けようとするのが家族の結びつき
台湾では家族および親戚の結びつきが半端ないです。
特に、義母はこれを絵に描いたような人で、誰かに頼まれごとをされるとどんなに自分を消耗しても助けようとします。
日本に旅行に行く時は大量のリストを持ってきます。親戚?友達?に頼まれたリストで、買い物は1日じゃとても終わらない量です。
ちなみに、日本関連のことがあるともれなくぼくにも白羽の矢が立ちます。
例であげると・・・
- ゴルフボールを日本で格安で買ってきてくれないか
- アリナミンEXを日本から安く輸入してくれないか
- 電動リールの使い方を教えてくれ
- 電子レンジの使い方を教えて欲しい
みたいな具合で、枚挙にいとまがないです。。。
ちなみにこれは台湾の人からは相当批判されていますが、炊飯器も電動リールも家まで来たら教えますが、わざわざタクシーに乗って教えに行ったりはしていません。
義母からは
と言われていますが、「家族だから」という理由だけで、全部片付けられるのは台湾在住3年目の今ですら納得できていないのです。
でっ、でたぁ〜😅
自分の子供にご飯食べさせてもありがとうって言わせるの?自分の子供だったらそうやって思わないくせに。
こういう人から感謝されたい人って「奢ってやった」感があるんだよね絶対。
家族と思ってない証拠。プライベートもクソもないくらい家族間の繋がり強い国なんだから当たり前。 https://t.co/6DgUGuPFMe— mgeg (@tkgre) 2018年11月14日
こういう意見もあるけど、日本の親と子の関係と台湾の親と子の関係は大きく違います。
例えば、ぼくは高校生をさかいにお小遣い制は終了し、大学も奨学金で行きました。しかし、台湾では、大学卒業するまでにバイトしない子も多いし、大学の費用も親が全額出してもらうのは割と普通です。台湾では子どもが奨学金を背負ってまで大学に行くのはごく稀です。
日本は、18歳になったら子どもは独立するという気持ちが強いです。
一方で台湾ではそんなことはなく、子どもが大人になっても、家や車を買い与えるのはごくごく普通です。
貸し借り型面子と借り切り型の面子
この著者の中で非常に納得したのが「貸し借り型面子」という言葉。
これは日本と同じで借りをつくったら、返すという考え方です。中国人や台湾人もこの「貸し借り型面子」をしてくる人はぼくも非常に仲よくさせてもらっているし、頼み事があれば喜んでやっています。
逆に借り切り型は、借りを作っても全く返ってこないばかりか、なんども利用されるので距離を置くようにしています。
台湾で面子?のために、おごったりするのは全然いいのですが、借り切り型があまりにも多くて辟易しています。例ととってみると、
- 旧正月のときだけわざわざぼくのところに挨拶してお年玉をもらいにくる親戚
- 今日は〇〇の会社で食事会が開かれているらしいから行こう!タダ飯が食べれるよ!と誘ってくる近所の人たち
- 今日はxxで選挙の演説があって、ケータリングがあるらしいよ!と、聞いてタッパーを持ってスタンバイする大量の人
なんか、こういうくれくれマンが異常に多くて疲れるんですよね。
そしてこの著書でも「貸し借り型」の人脈を育て、「借り切り型」を見極めて、避けるように推奨しています。
最後に。他の国の人と付き合っていく上で大切なこと
これは中国人に限らず全ての国際結婚に対して言えることですが・・・
中国では「主張することが評価される文化」です。ビジネスの現場でもプライベートでも言うべきことは遠慮なく口に出して議論することが大切です。一方、日本はいちいち口にしなくても空気を読み、相手の気持ちを悟り、自分の気持ちを悟ってもらうという期待感を大切にします。ビジネス交渉では、合意点を探り合いながら、基本的にできるだけ衝突せずに結論を導き出そうとします。
これは本当で、主張しないと何も伝わりません。
聞こえますか….国際結婚中、または検討中のカップル….今….あなたの心に…直接呼びかけています…..。日本人の家事のレベルは…..非常に高く…それを相手に求めても…できません…..。ぼくは台湾ワンオペ男子です….。家がきれいじゃないと…嫌なのです….。共感した方….RTプリーズ…
— にゃも@台湾住み🇹🇼海外に出る人全力応援📣 (@Shohei192) 2018年11月10日
しかし、日本人の求めるものは日本製品を見てみればわかるのですが、基本的に完成度がひじょーーーーーーーに高く、家事に関しても同じことが言えます。
それを外国人のパートナーに求めるのは・・・
まとめ
台湾人と日本人、家族との関わり方や文化に大きな違いがあります。
これらは、相手の文化を理解する努力が必要ですし、ぼく自身日々勉強中です。
気付いて欲しいななんて思っていても、国際結婚ではうまくいきません。じゃんじゃん言っていきましょう。
だけど、日本人の求める質は高すぎですので、基本的に無理なことも多いというのは予め覚えておいた方がいいですw
※経験談